慣れ親しんだ地元を離れて、新天地で希望をもって新しい生活をスタートした日から誰しも時と共に心境が変化していきます。
やりたいことはやり切ってしまった。
心から気の許せる人がいない。
帰省した時に年老いた両親を見て思うところがあった。
今の職場や学校などの環境で頑張っているが、やっていけそうにない。
辛いのに地元に戻りたいって甘えなのかな?
無意識にため息まじりにこのように思ったことがありますよね。
本記事では地元に帰りたいと思うであろう心の声や状況を可能な限り洗い出しています。
その対策方法や考え方をお伝えしています。
地元に帰りたいと思う理由と対処方法
①やりたいことをやり切ってしまった
私の地元に帰りたいという大きな理由の1つでした。
ITエンジニアとして成長して活躍していきたいという理由で上京しました。
夜遅くまで働く必要があり、タイトなスケジュールで締め切りに追われていましたが、充実している感覚もありました。
そんなこんな紆余曲折あり、様々なプロジェクトをやっていったある時から、ふと自分の中で区切りがついたような感覚がありました。
多くの人に利用してもらえるようなアプリケーション開発に携わりたいという目標が元々あったのですが、それを達成したのです。
そこから急に悩むようになり先の見えない迷路に迷い込んだ感覚に陥っていきました。
長期休暇で地元に戻ってきた際もあんなに嫌悪していた環境もどこか良いなと思うようになっていました。
やりたいことをやるために地元を離れたという人は多いと思います。
それが達成されれば地元に戻りたいと頭をよぎりだすのは当然の流れかと思います。
【対処方法】地元へ帰って色々な所へ行く。自己理解する。
休暇を使用して地元へ帰って色々な所へ行ってみましょう。何か感じるものがあるかもしれません。
また、今住んでいる所でも次に自分がやってみたいことなどないか、探してみるのも良いです。
株式会社ジコリカイの代表である八木仁平さんの著書”「やりたいこと」の見つけ方”はとても簡単で分かりやすく自己理解が出来る内容となっています。
また、芸人で教育系YouTuberの中田敦彦さんも動画に要約してあげていますので参考にしてみてください。
私は紆余曲折ありましたがやりたいことはこの本をキッカケに定まっていきました。
②やりたいことが出来そうにない
これは先程の逆パターンですね。
どんな仕事でも直ぐに、スムーズに自分のやりたいことが出来るなんてことはないことでしょう。
私はITエンジニアでしたが、どんなプロジェクトがその時舞い込んでいて自分がどのプロジェクトに配属されるか分かりませんでした。
美容師や料理人も下積みという期間がありますし、上達しなければやりたいことが出来ません。
“配属ガチャ”という言葉があるように、特に大手だと上の意向で配属先が決まってしまいます。
やりたいことから離れていき、特にその期間が長くなって行くと、そもそも何のために地元を離れたのか意味が分からなくなってきます。
【対処方法】地元へ帰ってみる。先輩や上司へ聞いてみる。
休暇を使って地元に帰ってみましょう。何か感じるものがあるかもしれません。
また、今の環境で本当にやりたいことが出来ないのか先輩や上司に聞いてみましょう。
③実家もとい父、母、家族が恋しくなった
若い人であれば新天地で右も左も分からないまま、1人で生活をやっていき学業や仕事をしながら家事をする大変さが身にしみると思います。
帰ってきても誰もいません。
孤独とはなかなか辛いものです。
更に今の環境で上手くやれていなければ実家が恋しくなってきます。
自分1人でたくましく生きていく必要があり、無償の愛を注いでくれる存在は近しい両親しかいないことにも気がつく人もいるでしょう。
このことに気がつけることは愛情を注がれてきたということなので今まで幸せだったということです。
また、年齢を重ねていき帰省すると、ある時から両親の老化を実感してきます。
若い頃から地元を離れていれば両親と腹を割って話したこともあまりなく、親孝行らしいこともしてあげられていない、という人も多いと思います。
そんな折に恋しくなります。
これは恋しさというより、後悔の予感とも言えるかもしれません。
【対処方法】家族に電話してみる。親孝行する。
電話してみましょう。何気ない話でもよいです。
それで気が紛れるのであれば一時的な寂しさの可能性があります。
また、外に出て人がいる場所へ出かけてみましょう。寂しさが紛れますし、もしかすると気のおける友人ができるかもしれません。
年齢を重ねてきた人は、帰省した際に親孝行をしましょう。
私の身の回りでも急に親をなくしてしまった方がおり、もっと親孝行をしておくべきだったと後悔していることをよく聞きます。
お金をかけろということではないです。今あなたが出来る可能な範囲で、一緒に楽しい時間を過ごしてみましょう。
すこし腹を割って話してみましょう。
④気の許せる友達がいない又はできない
新天地ということは物理的な人間関係はリセットされます。
あなたという人間がどのような性格なのかなど周囲の人は知りません。
私は仕事は仕事、プライベートはプライベートと人間関係においては線を引いています。
そうすると、友達は会社外で作っていく必要があります。ゼロから。
仕事の時間外で友達を作っていく行動力と人間性があれば苦労はしませんが、中にはしんどいという方もいるでしょう。
自己開示して自分がどのような人間で何がしたい、出来るなどアピールして友達を作っていく必要があります。
このようなことは人によってなかなか難しいと思うのです。
年齢を重ねるにつれ、人間関係に利害の考慮が入ってくるのは否めなくなってきます。
現代社会において、多くの人はお金が足りていませんし、恋人もほしい、作らなくては、自己学習して自分の成長させなくては、と何かに追われているからです。
このような状況が見えてくると気のおける地元の友達が恋しくなってきます。
【対処方法】新しい友達を作る。地元の友だちと連絡を取る。
自分の殻をやぶる気持ちで人がいる場所、同じく友達を欲しがっている人がいる場所へ足を運んでみましょう。
気の許せる友達とはまず、自分が心をオープンにして少し恥ずかしいような内面や過去をぶっちゃけてみなければ関係を築いていけません。
プライドが邪魔したり、恥ずかしいかもしれませんが、少しの勇気で一生の財産となる友達が出来ると考えると些細なことです。
地元の友達とも連絡を取ってみるものいいでしょう。
同じような状況で励ましあえるかもしれません。
⑤どうしようもなく寂しくなった
仕事に追われている時期や新天地で過ごして間もない時は寂しいなど感じませんが、時間に余裕が出来てくると、ふとした時に寂しさを感じるようになります。
気の許せる友達がいない、職場や学校で人間関係がうまくいっていない場合はなおさらです。
余計に孤独や疎外感を感じて寂しい気持ちになります。
人生の財産の1つに誰かと楽しく、時に苦しいときも過ごした経験が宝物である、価値があると私は考えます。
この考えは多くの人に分かってもらえると思います。特に年配の方は特に。
【対処方法】1人でも行ける飲み屋さんへ行ってみる。
気の許せる友達のケース同様に友達、恋人を作っていきましょう。
一時的な寂しさであれば、1人でも行けそうな飲み屋さんに行くのもよいでしょう。相手はコミュニケーションのプロなのできっと気分も晴れるでしょう。
⑥学業や仕事などの環境についていけず辛い
やりたいことのために新天地へ行ってみたものの、自分の想定以上に学業や仕事が難しくついていけない。
目の前の困難を打開できない。
本当に辛く、目的を達成できる希望がないので結果的に地元へ帰りたいと思うようになるパターンです。
特に仕事の場合、個人のやりたいという意思よりもその人が要求通りの仕事、結果をもたらしてくれるか?ということのほうが重要視されます。
やってみなければ分からないところはあるので、やってみて結果的に向いていなかった、ということは巷に溢れていると思います。
【対処方法】まずは全力で取り組んでみる。
このケースで大事だと実感することは全力で取り組んでいるかという点です。
そうしなければ、自分の中で区切りが出来て次が見えてきませんし、ダラダラ時間が過ぎてしまします。
色々とあがいて試行錯誤して現状を打開出来るかもしれません。
もしそれでも駄目そうでも、自分に向いていなかったということが分かっただけあなたの人生においては大きな前進です。
人生はそんなに長くありません。あなたが全力で取り組んでこれ以上無理そうであれば、先にあげた次にやりたいことを模索してくと良いと思います。
⑦病気など体を患い不安になった
熱などで体調を崩した時に家族と同居していた場合は、看病してくれたりしてくれて、とても安心感があったと思います。
ましてや命の危険にかかわる病気や、足や腕の骨折など生活に大きく支障が出た場合は特に。
以上が、1人暮らしの場合とても不安で不便な思いをします。
その経験から地元に帰ることをよぎることは当然だと思います。
【対処方法】リスクを洗い出して事前に対処しておく
熱などはともかく骨折など明らかに生活に支障が出る場合を想定して準備をしておきましょう。
家に食料を備蓄しておくことや、近所にいざという時に助けてくれそうな人と人間関係を作っておくことも大事です。
リスクを洗い出して、その各ケースごとの対処方法を想定して準備しておくのです。
また、人生のパートナーとなる人がいない場合はこの機会に意識をして動いてみるのも良いでしょう。
⑧地元とは違う物理的な周辺環境に疲れた
都会と地方、コンクリートジャングルと自然。
以上のようなケースで大きく環境が変化したら地元が恋しくなるでしょう。
【対処方法】ストレスをコントロールする
休暇を使用して異なる環境、リフレッシュ出来る環境に足を運んでみましょう。
そうやってストレスをコントロールしていくのです。
地元に帰りたいと思うのは甘えではない。あなたがどこに住めば豊かになるかが大事。
様々なケースや対処方法を解説してきましたが、定期的に地元へ帰ってみて自分のその時その時の心境の変化を感じ取ってみてください。
また、地元の両親、家族、友人と定期的に他愛もないことでも良いので話してみてください。
元気をもらえて今の生活を頑張ってみようとなるかもしれませんし、地元に帰ってみようかと心境が変化するかもしれません。
あなたの人生は豊かになるために生きているはずです。自分が幸せになるために後悔しないために無数の選択肢を取捨選択して選んできているはずです。
地元を出たことも後悔しないために、豊かな人生を歩むために選択したはずです。
地元に帰りたいという思いも自分の人生を豊かに過ごすための選択肢の1つになりえます。
したがって一概に地元に変える=甘えとはならないのです。