都会、もういいんじゃない? - 元ITエンジニアが東京からUターン移住して九州宮崎でまったりライフ

IT業界をやめてよかった!エンジニアから異業界・異業種へ転職して上手くいっている人の体験談

『ITエンジニアを辞めて他業種・職種につこうかと考えているだけど不安だ…

転職して良かったと思っている世の先輩方はどんなエピソードがあるのだろうか?』

という人のための記事となっています。

まずは私の経験談を話しています。

今後他にも数名の方にの体験談も載せていこうかと考えています。色々なパターンの体験談を見ることで、解像度が上がって参考になると思います。

1人目の例:受託・SESエンジニア→メーカーの品質保証

この男性は学生時代にプログラミング(java)の授業を受けてピンとくるものがあって、自然とその道へ入っていきました。

性格は超絶コミュ障で、直すためにアウトドア系のサークルに入ったりしてそこそこ改善はしましたが…

人とのコミュニケーションが面倒で『プログラミングするから人とコミュニケーションをそんなに取らなくても良さそうでいいぞ』と今にして思えばバカなことを考えていました。

所属していた会社は普通のSierというか受託開発の会社でした。納品後は納入した会社に常駐するなどしていました。

約9年間多種多様な業界のシステムやアプリケーションの開発をやっていました。

辞めようと思ったのは色々と限界が来ていたことが大きな要因だったと思います。

肉体面では疲労は溜まっていましたし、精神面では2,3年前に倒れた時からガタガタでした。

また、自分の中では自分の中ではエンジニアとしてやりきった感があり一区切りついていて、そこから次に何をすべきか悩みズルズル来ていました。

そして、ある日プロジェクトメンバーから言われた一言でプチっときて『あぁ、辞めよう』と思い気がつけば会社の上司に電話していました。

辞めたあとはメーカーに就職して品質保証という職業について楽しくやっています。

会社のシステムというくくりでは関連していて、業務改善のためにクラウドの導入をするなど前職の経験は活きているなと感じています。

私の場合、転職して良かったと感じていますが、以下の変化があったからだと分析しています。

  • 残業がなくなって肉体・精神面が改善された
  • 人間関係が良好になった
  • キャリアの不安が軽減された

他業種に移って実感したのですが、IT業界、特にエンジニアは偏屈というか変わり者が多いです。

そんな奴らと一緒に仕事をしているのは今思うと結構しんどかったと思います(全員が全員でなく、会社やプロジェクトによるのですが…)

ただ、転職前に商売人として未熟だった自分を改善するために仕事以外の時間は、独立するために色々な人にあいビジネスをしていましたので、コミュニケーション力はそれなりについていました。

コミュ障気味のエンジニアの方が他業種の職種を考える際の心理的障壁になるのはコミュニケーションだと思いますので、事前に対策することをおすすめします。

キャリアについても技術の移り変わりの激しいIT業界で悩んでいましたが、それもなくなりました。

異業種に移れた心理的な面では、嫌だなというマイナス感情もありましたが、自分の中で区切りがついていたことも大きいなと感じています。

2人目の例:大手Sier(金融)→フリーランスのWebライター

私がSEとしてIT業界に入った時は、ちょうど就職氷河期でした。

この業界にこれと言ってこだわりはなかったのですが

・比較的就職先の選択肢が多かったこと
・文系でも挑戦できて手に職がつくこと

に魅力を感じ応募したところ、とあるSIerにご縁をいただきました。

社会人として生活していくため、割り切っての職選択という面が大きかったです。

ただ、就職したSIerは比較的ホワイトな企業で、気が付けば3度の育休期間を含めて15年以上も正社員として勤務していました。

もともと人と折り合いをつけてうまくやっていくのが得意な性格で、人間関係が良好だったのが続けられた要因の一つにあるかなと思っています。

順調に、チームリーダーのポジションも任されるようになりました。

関わった業界ですが、おもに銀行など大手金融機関の基幹システムの開発・保守に携わっていました。

ほぼ客先常駐でしたが、特に銀行系は社内ルールなど規律が厳しく、自由な雰囲気で働いているメーカー系担当の同僚よりも、融通はききにくい環境だったと思います。

また、この業界では多かれ少なかれどこでもあると思うのですが、開発側としては「どうしてこんな見積もりに」と言いたくなるような、予算に見合わない負荷の案件もしょっちゅうありました。

そういったしわ寄せは、メンバーをまとめる側のリーダー層にいくことも多く、私もそんなリーダー側の一人として、帰宅後も深夜までメンバー配置やスケジュール調整を検討したりしていました。

(ちなみに社内資料持ち帰りは厳禁なため、手書きで検討し、翌朝会社で資料に起こしたりしていました)

そこそこ過酷な仕事ではありましたが、それでも独身時代や、結婚後も子供がいないうちはそれなりにやりがいを感じ、出世欲もあったのでバリバリ仕事していました。

1人目出産後もキャリアを諦めるつもりはなかったので、フルタイム勤務で復帰。

しかし、さすがに育児しながら出産前のような成果をあげるのは、時間的にも体力的にも難しいものがあり……

2人目出産を機に、今度は時短勤務で復帰。

それでも、中堅社員である私に期待される役割は大きく、時短でも丸々1人分の成果をあげなければならないような状況でした。

正直言って、時短で新入社員レベルまで落ちた給与と、求められる成果のバランスを考えると、働く側の熱意のみに支えられて成り立っている関係だったと思います。

何とか2年はその状態で頑張りましたが、3人目出産と第一子の小学校入学をきっかけに、この仕事からはいったん離れることを決意しました。

退職後は、それまで副業として細々とやっていたアフィリエイトブログに力を入れつつ、フリーのWebライターとして独立し、今に至っています。

自分のキャパシティに合わせて仕事をするスタイルに変わってからは、毎朝大人の都合で子供を叱ることもなくなりましたし、ワーママの間で「1年生の壁」と呼ばれる小学校入学後の難しい時期も乗り切ることができました。

ITエンジニアは、働き方や就職先にもよりますが、どうしても昼夜を問わず対応したり、末端のメンバーに無謀な案件のしわ寄せがいったりすることがあると思います。

私の場合は、職場の人間関係の悩みなどはなく、その面では恵まれていましたが、子供に無理させてまで時短給与でこの仕事を続けるのは……どうしても割に合わないと感じてしまいました。

転職後もSEとしての経歴があるからこそ頂けるお仕事もあり、無駄ではなかったと思います。

それでも精神面・肉体面でのストレス軽減、子供へ強いる負担を考えれば、(正社員という安定を捨てたとしても)この働き方に変えたことに後悔はありません。